タイムトリップ

門下生100名が集まって、恩師の退官記念パーティーが行われたのは大阪ヒルトンにて。

130数名の門下生のうちの100名が集まったということが、先生がどんなに慕われ尊敬されていたかがわかります。

19歳から60歳までの100名の女性の中で、26歳の助手からスタートされて教授となり、65歳まで同じ学校で最後まで勤め上げられた先生は、誰よりも凛とした空気と美しさを醸しだし、相変わらずカツカツと早足で颯爽と登場♪

先生は見た目のクールさと人を簡単には寄せ付けなさそうな雰囲気とは違って、本当に優しくて相手の今の立場や心境をしっかりと見抜いて、親身になってくださる方なのです。

どうして先生の一言一言がそんなにも心に素直に沁みるのだろうとずっと不思議に思っていたのですが、先生のスピーチの中から

様々な苦労を自分自身が体験し乗り越えてこられたからこそだったのだと、推察されました。

一番心に残ったのは、息子さんがものすごい反抗期だったとき、ピアノを5年間弾かれることをやめられていたというエピソード。

そこから再び弾けるようになった時の最初の曲が、大学のオーケストラの定期演奏会で、ラヴェルのピアノコンチェルト。

ちょうど私たちが2回生くらいだったかと思うのですが、カッコイ~♡とうっとりとしたあの演奏はそんな5年の苦労と葛藤とそしてそこから再び舞台にそのブランクを経て登場するというプレッシャーの中の演奏だったのだと思うと、ゾクゾクっとしてしまいました。

今思えば、あのころの先生は今の自分より若かったんだ~!!

先生は「わたくしはうまくいかなかったけどね、結婚はしなくちゃだめよ、そして子どもを産みなさい、せっかく女に生まれたのだから一応一通りは経験しなきゃダメよ!大変だけどね、でもみんなそうだから。苦労がね、感謝に変わるときが来るから。」としょっちゅう言われてまして

そのせいでしょうか。晩婚のこの時代に、現役学生以外の9割近い人がお名前変わってましたよ。しかも、私の同級生7ヶ月のおなかでした~!!

2コ上の先輩も、私スタート遅かったから、下の子やっと1才になったのよ、なんて、みんなすごいぞ!!わたしもまだ産めるかも!?

みんなあっという間にタイムトリップして話は尽きることはなく、私も久しぶりに旧姓で後輩や先輩に呼んでいただいて、確かにあの時居た自分を感じることができました。あの時があったからこそ、今の自分がいるんですもんね。。。。。。。



コメント

このブログの人気の投稿

帰省

退職のお知らせ

卒業