効能

「いいのが出来たんですよ、ちょっと寄ってもいいですか」

と持ってきてくださったさったのは、遠赤外線放射率の高いセラミックスを0.3ミクロンに粉砕し練りこんだ光電子繊維と
軽量でソフトなハイロフト撥水中綿を組み合わせた、最先端のハイテク保温素材で作られた、肩パットとひざ掛けでした。
遠赤外線効果というのは、温かくなる、発熱するというのではなく、保温持続性がとても高く、寒い屋外に出ても温度差が少なく感じられるとか。
この素材は更に水分の発散を促すため、速乾性にも優れ、衣服内が蒸れたりせず、快適な状態に保たれるそうです。
ふぅ、難しい言葉を並べました。
最近は次々と高機能新素材が登場します。
特にスポーツ用品店や下着売り場に行くといろいろな機能をうたったものがありますよね。
でもこのそれぞれの効能を表記する時に、様々な制限があるのです。
リフィンで冬に出したあったかベストやケープに使用しているエクスライブという生地も本当に暖かいのです。
汗などの水分を熱に変えるという優れものです。生地を握ってみても、確かにすぐあったかく感じてくるのです。
でも、だからといってぐんぐん熱くなるとか、すぐにあったかとか、そういったニュアンスの表現はしてはいけないのだそうです。
ですからコピーライターの方にすぐに、という言葉を外してくださいとか違った言い回しでしてくださいと、ぎりぎりになってあれこれお願いしたものです。
今回の光電子にしても、遠赤外線効果があるといって、肩こりにどうとか、血流がどうだとかそういうことを出すことは出来ず、あくまでも保温持続性という点を表現するにとどめなくてはいけないそうです。
効能があれこれ書いてあるとそんな気がしてくるのは確か。
でもそう書いてあってもどこかで、そうでもないんだろうな、と思っているのも確か。
化粧品で効果があると実感したことがある人は2.4%
ある程度はあると思った人は71.4%だそうです。
そんなものなんですよね。

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