同行二人

主のいなくなった郵便ポストに、まだ時折郵便物が届きます。

先日届いたのは手書きのお葉書。

亡き義父は70を過ぎてからずっと四国のお遍路さんを定期的に回っておりました。一周、二周、三周・・・・・次第に週のうちの半分は四国をずっと周り続け

あっという間に50周。そして目標の100周に。

それでも、我が身を削るかのように四国へ足を運び続けては同行二人、お大師様と一緒にいろんな景色を見て、ご先祖様たちと語り合っていたようです。

真っ赤に染めあがった朱印帖は、皆の目をくぎ付けにしていたそうです。納めた錦のお札はあっという間にどなたかの手に。

そのどなたかのお一人からのお便りでした。

「お札の裏にかかれた年齢が76歳。実際に自分が76歳になって、お参りすること自体がどんなに大変なことか実感し、あらためてそんなお札を手にすることが出来たことに感謝しています・・・・・」

そんな内容のお手紙でした。

生きていれば86歳になる年ですから、10年前のお札です。

10年経って、このように思い出していただいて、そしてお手紙をいただいて、書いてくださった方もきっとこのハガキが届くのかどうかも、正直考えられたことでしょう。

でもこうやって、届きました。来月になると新しい住人が入るので、きっと差出人へと戻っていったことでしょう。

ちゃんとお仏壇にお供えすることが出来ました。

「おとうさん、よかったですねぇ。お手紙が届きましたよ。」って話をすることが出来ました。

見えない力が、こうやって引き寄せあうことを感じています。そして、お彼岸ですね。

週末には娘も帰ってくるので、皆でお墓参りに行きましょう^^

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