染料変更

漢字の題名が続いております^^;

昨日は生地の機能性の試験のお話でしたが、その前日は色のお話で皆で腕組みをしながら、いつだ、どれだ、こっちか、あっちか、と眉間にしわを寄せていました。

少し前に書いていた、ちょっとずつの色のずれが、少しずつ少しずつ年月と共に重なっていき、気がつけばあれれ、全然色違ってるじゃん!!のことなんですけど

生地を染めるごとに、染工場の方で色のチェックをしたものを台紙に貼って保管してくださっているのですが、その歴史の重みを感じる台紙を見せていただくと

ここ最近やたらと、シールが貼ってある・・・・・「染料変更」と。

日付をよく見ると大抵平成20年。そう、リーマンショックの時、ですよね。

経費削減のために、誰もが右往左往しましたよね。かといってすぐに値上げが出来るわけではなく、どこでどう調整するのか、できるのか、アタフタとしましたよね。

染料が変われば、そりゃ、色も変わりますよ。そこを職人の技で少しでも近づける努力をしてくださっているのですから、それはそれで見事なものです。

でも、平成20年以降も、シール、よく貼ってあるんです。。。。染料もすぐに廃番になったり、集約されてしまったりしているそうです。染工場で生地を染めることは出来ても染料を作ることは出来ませんから、あるモノで限られた予算の中で、オーダーどおりに仕上げねばなりません。

私たちは染めた生地が無いとお洋服は縫えません生地を染める前には生地を織ります。生地を織るためには糸を用意しなくてはなりません。糸を用意するためには・・・・・

みなさん、

驚くほど安い商品も巷に溢れていますけど、ものすごい工程を経て、原材料から考えると何度もいろんな海を渡って、信じられないほど沢山の人の手を経てその一着はここにあるんです。

こんな値段で、どうやって作っているのよ!?!?と値札を見てため息をつきたくなることがよくあります。誰か泣いているでしょう。誰か泣かせていないのか?と見えない誰かに言いたくなることがあります。

衣料品だけでなく、食料品も、電化製品も、建築物だって、なんだって、チチンプイプイホイ、とそこに突然現れたものは何にもありません。

なのに、なんでも誰でも価格の比較ができちゃって、ネットで買えちゃって、何時でも何処でもそこに在る、と思ってませんか!?今日頼めば明日来る、そういう意識にどこかなっていませんか!?

慣れ、って怖いですね。と、自分にも言い聞かせています。。。。。








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