病院にて

看護師さんとお呼びしなくてはいけないのでしょうが、どうしても看護婦さんと呼んでしまいます。

病院ではお医者さんはもちろんですが、一番近くにいて、一番声がかけやすく、安心できるのは、やはり看護婦さん。
酸素マスクをつけていて返事ができない状態であっても、必ず
「体温計らせてくださいねー。」「足をちょっと動かしますよー。」「痛いよねーごめんね、すぐすむけーね。」
と声をかけてくださいながらの処置は、本当に有難かったです。
夜中も何度も来て下さっていました。
「どうぞ、休んでいてくださいね。」
とは言って下さるものの、やはり何もできはしないのですが起きてしまいます。
病院の簡易ベッドは、もう少し何とかならないものなんですかね。
ギギギ、ときしむ音と幅の狭さ。貸してくださる布団も下についてしまうし、長さも背の高い方だと足りないと思います。
「最後にみなさんで、体を拭いてあげられますか」
と蒸しタオルを渡していただき、額や足を拭くと
「もう少し処置がありますから、外でしばらく待っていてください。」
と言われ、二十分ほど待ちました。
薄くお化粧もしてくださいました。
私の母のときもお化粧をしてくださっていましたが、余りにもいつもと違うメイクと口紅の色で、なんだか母じゃないみたいで嫌だった記憶があります。
当時18歳の私はそれを口にしていいものかどうかわからず、結局あとになって姉たちとあの化粧は違ったよね、と話したものでした。
今ではエンジェルメイクといって、講習会があったり専門的な知識や技術をもっている方も多くなったようですから、そういった違和感のあるメイクは減っているのでしょう。
お義母さんも、薄いピンクの口紅で、普段どおり色白のきれいなお義母さんになっていました。
ただ、『エンジェルセット』と透明のタッパーのようなケースにサインペンで走り書きがしてあったのが、少し残念でした。
ひとつの道具に過ぎないかもしれませんが、やはりきれいなケースに入れておいて欲しかったなーと。
自分の化粧ポーチも、お気に入りの可愛い柄や、きれいな模様や色を選びますよね。
12月30日朝8時に、担当の先生をはじめ大勢の看護婦さんに見送っていただきました。
長かった病院とのお付き合いが終わった瞬間でした。

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