逆転

青空がなかなか長続きしませんね。

娘の入学式もどんよりとした曇り空のもと、でも何とか雨に降られることなく無事終わりました。

市の体育館にてアリーナ席からどこに居るんだか見当すらつかない状態の中、学長先生のお話で「自由とはなんでしょう」という問いかけから始まって紹介された「自由からの逃走」。

なぜか記憶にとどまり続けるE.フロムの名前。

お～、大学で一般教養で買わされて、なんじゃこりゃ！？大学ってこういう本を読まなきゃいけないのね、と思いながら結局とても理解したとはいえない懐かしい思い出がよみがえり

二十数年経ってようやく、なるほど、そういうことが書いてあったのか、と今更納得できたりして学長先生に感謝。

学生時代には興味を持てなかったり、理解しようと努力しなかったり。

意識がやっぱり今と全く異なっているので、今勉強をすると、きっとまた違った発見や喜びがあるのだろうなぁと、しみじみ思います。

あの頃、あの時、それに気が付いていたらなぁ！！悔やんでも戻っては来ないあの頃、あの時。

きっとわが娘も、それにまだ気が付くことなく、まさにいろんな意味での自由を手にした状況に、どこか浮かれたりどこか戸惑ったりしていることでしょう。

入学式が終わって、外で待ち合わせているときに、この雑踏の中、きっと私の方が先に娘を見つけられるに決まってる！と思っていたのに

「かぁさん！」ってすぐ横にすくっと立っている娘を一瞬見上げ、「あぁ、逆転しちゃったな。。。。。」と

「じゃぁ、かぁさんは学校へ戻って説明会聞いたら仕事の打ち合わせ行ってそのまま帰るからね。」

「うん、これから友だちとみなとみらいに歓迎リクいくし。バイバイ、ありがと。」

あっさりしたものです＾＾；

おまけに、今日家族宛てに手紙が届きました。初めて涙が出ちゃいました。

私の方が先に出そうと思っていたのに、悔しいけどまた逆転されました。でもそれでいいんだよな、と自分に言い聞かせる、母なのでした。